2025年(令和7年) 5月3日(土)付紙面より
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鶴岡市の加茂水産高校(小山和彦校長、生徒59人)の伝統行事「水開き」が1日、同校そばの加茂レインボービーチで行われた。生徒たちは水温13度という冷たい海に入り、海で学ぶ水産高生の心意気を見せていた。
水開きは同校創立の1946(昭和21)年から、11月1日の「水納め」とともに毎年続けている伝統行事。今年は54人が海に入った。
この日は午前9時時点の気温16・8度、水温13度。海水温は昨年より1度低いものの、気温が高く、風も穏やかで「水開き日和」に恵まれた。体育館での開会行事に続いてレインボービーチ駐車場に移動し、「ワッショイ、ワッショイ」と両手を挙げて屈伸する準備運動で気合を入れた後、「うおお」「はっこい」などと声を上げながら海に入り、見守った保護者や教職員から「頑張れ」の声援が飛んだ。
互いに水を掛け合ったり、海中に潜ったりしながら約50メートルを泳ぎ切ると砂浜のたき火で暖を取り、アオサ汁で一息。ダイビングを学びたくて進学したという1年の黒坂晟真(せいま)さん(15)は「外が暖かい分、とっても冷たく感じた。冷たすぎて声も出せなかった。入らない人には絶対に分からないと思う。水産高校で楽しい3年間を送りたい」と話した。