2025年(令和7年) 5月3日(土)付紙面より
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酒田市市条の八幡神社(小野信幸宮司)で1日、古くから伝わる神事「流鏑馬(やぶさめ)」が行われ、神馬に乗った射手が放った矢が的を射ると、行楽客らは盛んに拍手を送るなど古式ゆかしい祭りを堪能していた。
同神社は平安時代前期の877(元慶元)年の建立。流鏑馬は天正年間(1573―92年)の「出羽国一之宮両所山縁起」に記載されているなど、その歴史は古く、毎年5月1日に行われる同神社神幸祭(みゆきさい)の中で、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る神事として伝わっている。近年は寒河江八幡宮流鏑馬保存会(寒河江市)の若手会員が射手を務めている。
神社でおはらいを受けた射手は、神馬にまたがって近くの荒瀬川左岸に設けられた的場に向かい、約10メートル離れた5つの的を目掛けて矢を放った。
残雪の鳥海山を遠く望み、心地よい風が吹く絶好の祭り日和となる中、川沿いの土手には大勢の行楽客、祭り客が訪れ、目に鮮やかな新緑を背景に射手が構えると盛んにシャッターを切っていた。